2008年02月26日
株価収益率(PER)
先日、桃弥銀行さんのブログに興味深い記事がありました。
・銀行預金処理経過報告:独り言
http://toya.slmame.com/e152375.html
記事内容は私に難しくてよくわかりませんでしたが、目論見書に「株価収益率(PER)」というものが記載されているということにはじめて気づきました。
株価収益率(PER)とは何でしょう。
調べて勉強してみます。
●1株あたりの利益(EPS)
まず、EPS(earnings per share)という1株あたりの利益を表すものがあります。
例えばSLOJさんの1月期ですと、
1月期純利益:L$200,201 ÷ 発行株式総数:2,000,000株 = L$0.10
1月期の1株あたりの利益はL$0.10だということになりますね。
これを同様にCSJPさんの1月期で見てみると以下のようです。
1月期純利益:L$27,758 ÷ 発行株式総数:408,000株 = L$0.07
書きながら理解しようと思いますので、ひとまず出せる数字は全部出してみることにしましょう。
・EPS:SLOJ
目論見書:L$0.38
11月期:L$0.18
12月期:L$0.06
01月期:L$0.10
・EPS:CSJP
目論見書:L$1.05
11月期:L$0.06
12月期:L$0.07
01月期:L$0.07
・EPS:GRSC
目論見書:L$0.06
この1株あたりの利益EPSに、各社の配当率をかけると1株あたりの配当が出る訳ですよね。
・1株あたりの配当:SLOJ:50%
目論見書:L$0.19
11月期:L$0.08
12月期:L$0.03
01月期:L$0.05
・1株あたりの配当:CSJP:30%
目論見書:L$0.32
11月期: -
12月期:L$0.01
01月期:L$0.03
・1株あたりの配当:GRSC:30%
目論見書:L$0.02
●株価収益率(PER)
株価収益率 = 株価 ÷ 一株あたりの利益
株価収益率とは、一般に株主側から見た場合「利益が全て配当に回された場合に何年で元本を回収できるか」(Wikipedia)とあります。
この「利益が全て配当に回された場合」というのは、先ほど見た1株あたりの利益(EPS)ですね。
セカンドライフ内SLSEでは配当は毎月ありますので、要するに
「利益が全て配当に回された場合に何回(何ヶ月)の配当で元本回収可能か」というのが株価収益率(PER)になりますね。
何はともあれ、これも数字を出してみましょう。
目論見書内の数字と、目論見書利益&現在の株価(目標&時価)、1月期利益&現在の株価を出してみますが、現在の株価は本日13:52:40時点のものを使用してみます。
・株価収益率(PER):SLOJ
目論見書内:L$ 5.00 ÷ L$0.38 = 13.1
目標&時価:L$39.00 ÷ L$0.38 = 102.6
01月期 :L$39.00 ÷ L$0.10 = 390.0
・株価収益率(PER):CSJP
目論見書内:L$10.00 ÷ L$1.05 = 9.5
目標&時価:L$18.00 ÷ L$1.05 = 17.1
01月期 :L$18.00 ÷ L$0.07 = 257.1
・株価収益率(PER):GRSC
目論見書内:L$ 3.00 ÷ L$0.06 = 51
目標&時価:L$22.00 ÷ L$0.06 = 366.6
株価収益率の標準値は14から20のあいだが適正とされる(Wikipedia)らしいですが、この数字を出してみると興味深いですね。
SLOJさんの場合、目標利益を上げたとしても現在の株価はPERが100あまりにもなってしまい、かなり高くなるようです。
1月期利益ですとPERが400近くにもなりますね。
CSJPさんの場合は、目標利益までいけばPERを見ても順当な株価ですが、1月期までの利益ですとPER約250ですからこちらもかなり高目な株価ということになるのでしょうか。
さて、桃弥銀行さんが懸念していたGRSCさんの目論見書でのPERは51と、やはり他2社と比べても確かに高いですね。
上場後の時価で計算するとPER約360。
上記2社のPERを見たあとでは、この数字はそれほど飛び抜けた数字に見えませんね。
といいますか……。
ここまで見てきたように、セカンドライフ内日本SLSE証券取引所における株価やPERは、現在このような状態なのだと認識したいと思います。
リンデンドルがなくても食事に困ったりしませんし、衣や住その他に関しても趣味や嗜好品、贅沢品の類ですし、基本的に仮想世界オンラインゲームです。
そこそこ匿名性もありますし、現実世界とはかなり異なった生活行動形態をおくっているのは事実です。
株取引が現実世界にも増してゲーム性を帯びるのは、半ば必然的なのかも知れないと思ったりもします。
そしてだからこそ、その仮想世界ゲームのクオリティーを高める為に、今後さまざまな工夫を加えていかなければならないとも感じるのですが。
ところで話は変わりますが、桃弥銀行さんは銀行業の継続は断念されたようですが、地道に預金返済を続けているようです。
以前このブログで預金者対応に関して批判的な投稿記事を書いていましたが、現在の預金返済に対する姿勢には敬意を表します。
頑張って下さい。
・銀行預金処理経過報告:独り言
http://toya.slmame.com/e152375.html
記事内容は私に難しくてよくわかりませんでしたが、目論見書に「株価収益率(PER)」というものが記載されているということにはじめて気づきました。
株価収益率(PER)とは何でしょう。
調べて勉強してみます。
●1株あたりの利益(EPS)
まず、EPS(earnings per share)という1株あたりの利益を表すものがあります。
例えばSLOJさんの1月期ですと、
1月期純利益:L$200,201 ÷ 発行株式総数:2,000,000株 = L$0.10
1月期の1株あたりの利益はL$0.10だということになりますね。
これを同様にCSJPさんの1月期で見てみると以下のようです。
1月期純利益:L$27,758 ÷ 発行株式総数:408,000株 = L$0.07
書きながら理解しようと思いますので、ひとまず出せる数字は全部出してみることにしましょう。
・EPS:SLOJ
目論見書:L$0.38
11月期:L$0.18
12月期:L$0.06
01月期:L$0.10
・EPS:CSJP
目論見書:L$1.05
11月期:L$0.06
12月期:L$0.07
01月期:L$0.07
・EPS:GRSC
目論見書:L$0.06
この1株あたりの利益EPSに、各社の配当率をかけると1株あたりの配当が出る訳ですよね。
・1株あたりの配当:SLOJ:50%
目論見書:L$0.19
11月期:L$0.08
12月期:L$0.03
01月期:L$0.05
・1株あたりの配当:CSJP:30%
目論見書:L$0.32
11月期: -
12月期:L$0.01
01月期:L$0.03
・1株あたりの配当:GRSC:30%
目論見書:L$0.02
●株価収益率(PER)
株価収益率 = 株価 ÷ 一株あたりの利益
株価収益率とは、一般に株主側から見た場合「利益が全て配当に回された場合に何年で元本を回収できるか」(Wikipedia)とあります。
この「利益が全て配当に回された場合」というのは、先ほど見た1株あたりの利益(EPS)ですね。
セカンドライフ内SLSEでは配当は毎月ありますので、要するに
「利益が全て配当に回された場合に何回(何ヶ月)の配当で元本回収可能か」というのが株価収益率(PER)になりますね。
何はともあれ、これも数字を出してみましょう。
目論見書内の数字と、目論見書利益&現在の株価(目標&時価)、1月期利益&現在の株価を出してみますが、現在の株価は本日13:52:40時点のものを使用してみます。
・株価収益率(PER):SLOJ
目論見書内:L$ 5.00 ÷ L$0.38 = 13.1
目標&時価:L$39.00 ÷ L$0.38 = 102.6
01月期 :L$39.00 ÷ L$0.10 = 390.0
・株価収益率(PER):CSJP
目論見書内:L$10.00 ÷ L$1.05 = 9.5
目標&時価:L$18.00 ÷ L$1.05 = 17.1
01月期 :L$18.00 ÷ L$0.07 = 257.1
・株価収益率(PER):GRSC
目論見書内:L$ 3.00 ÷ L$0.06 = 51
目標&時価:L$22.00 ÷ L$0.06 = 366.6
株価収益率の標準値は14から20のあいだが適正とされる(Wikipedia)らしいですが、この数字を出してみると興味深いですね。
SLOJさんの場合、目標利益を上げたとしても現在の株価はPERが100あまりにもなってしまい、かなり高くなるようです。
1月期利益ですとPERが400近くにもなりますね。
CSJPさんの場合は、目標利益までいけばPERを見ても順当な株価ですが、1月期までの利益ですとPER約250ですからこちらもかなり高目な株価ということになるのでしょうか。
さて、桃弥銀行さんが懸念していたGRSCさんの目論見書でのPERは51と、やはり他2社と比べても確かに高いですね。
上場後の時価で計算するとPER約360。
上記2社のPERを見たあとでは、この数字はそれほど飛び抜けた数字に見えませんね。
といいますか……。
ここまで見てきたように、セカンドライフ内日本SLSE証券取引所における株価やPERは、現在このような状態なのだと認識したいと思います。
リンデンドルがなくても食事に困ったりしませんし、衣や住その他に関しても趣味や嗜好品、贅沢品の類ですし、基本的に仮想世界オンラインゲームです。
そこそこ匿名性もありますし、現実世界とはかなり異なった生活行動形態をおくっているのは事実です。
株取引が現実世界にも増してゲーム性を帯びるのは、半ば必然的なのかも知れないと思ったりもします。
そしてだからこそ、その仮想世界ゲームのクオリティーを高める為に、今後さまざまな工夫を加えていかなければならないとも感じるのですが。
ところで話は変わりますが、桃弥銀行さんは銀行業の継続は断念されたようですが、地道に預金返済を続けているようです。
以前このブログで預金者対応に関して批判的な投稿記事を書いていましたが、現在の預金返済に対する姿勢には敬意を表します。
頑張って下さい。
Posted by puru Pera at 15:36│Comments(2)
│株のこと
この記事へのコメント
PER360というのは、RLの株式ではまずあり得ない数値ですね。
もしそんな株があれば絶対買ってはいけません。
いつ大暴落するか分からないほどの超加熱株です!
日経225の平均PERが15ですから、その24倍、つまり日経平均が336000となるわけですから、その過熱ぶりが分かると思います。(今日の日経平均約14000で計算)
SLでなぜ過熱気味になって下がらないのかはいろいろ考えられますが、まず物価でしょうね。
RLとの物価の開きが、この異常なPERであっても株価を支えているような気がしています。
あと、SLでPERを計算して売買している人がどれくらいいるかというのも疑問ですが。
もしそんな株があれば絶対買ってはいけません。
いつ大暴落するか分からないほどの超加熱株です!
日経225の平均PERが15ですから、その24倍、つまり日経平均が336000となるわけですから、その過熱ぶりが分かると思います。(今日の日経平均約14000で計算)
SLでなぜ過熱気味になって下がらないのかはいろいろ考えられますが、まず物価でしょうね。
RLとの物価の開きが、この異常なPERであっても株価を支えているような気がしています。
あと、SLでPERを計算して売買している人がどれくらいいるかというのも疑問ですが。
Posted by 総会屋 at 2008年02月26日 15:52
お疲れ様です。
RLではPERは年間収益を基に算出しますので、月次での暫定PERを算出し、RLと比べる場合はRLのPERを12倍する必要があります。
であれば、RLでも240倍程度となります。
PERという指標は、RLの株式投資においても初心者からプロまで参考にする指標です。
ただ単純に、”PERが低いから割安だ”と株式を買う人もいれば、”PERが高いから成長力があるんだ!”と買う人もいます。
前者の言い分はわかると思いますが、後者の言い分はどういうことでしょうか?
それは、PERが高いということは、投資家が今の収益を”今後も続くもの”と思っていないということがいえます。
つまり、高PERの株式というものは今後ドンドン収益が向上すると見込まれ、それ故に買われているということになります。
そういった勢いのある銘柄は、どんなに高PERであっても買われる事があります。
一般論ですけどね。
RLではPERは年間収益を基に算出しますので、月次での暫定PERを算出し、RLと比べる場合はRLのPERを12倍する必要があります。
であれば、RLでも240倍程度となります。
PERという指標は、RLの株式投資においても初心者からプロまで参考にする指標です。
ただ単純に、”PERが低いから割安だ”と株式を買う人もいれば、”PERが高いから成長力があるんだ!”と買う人もいます。
前者の言い分はわかると思いますが、後者の言い分はどういうことでしょうか?
それは、PERが高いということは、投資家が今の収益を”今後も続くもの”と思っていないということがいえます。
つまり、高PERの株式というものは今後ドンドン収益が向上すると見込まれ、それ故に買われているということになります。
そういった勢いのある銘柄は、どんなに高PERであっても買われる事があります。
一般論ですけどね。
Posted by Kooo at 2008年02月26日 18:29